『60分でわかる!仮想通貨 ビットコイン&ブロックチェーン 最前線』
仮想通貨、ビットコイン、ブロックチェーンあたりの知識や取り組みを知るのにいい本はないかなあと思って、最初に手にしたのが本書でした。
読みづらさは一部あるけど、仮想通貨周辺を知るのだったらちょうどいい入門書
本書ですが、最初に言っておくとちょっとだけ「読みづらい」です。
具体的に言うと、表現が一部引っかかるものや、仮想通貨・ブロックチェーン周辺の知識はただ読み進むだけの部分があり、何も知らない人には辛い時間があるかもしれません。
はい、そうです僕がそうでした。
ただし、ビットコインとは何か?ブロックチェーンとは何か?という非常に基礎的な部分から、ビットコインの新規発行の仕組み、ビットコインの購入や利用方法、送金の流れを知るのに、必要な情報はおおよそ全て入っていると思っていいでしょう。
図解などはフルカラーで全て記載しているので、文章が分かりにくい分、図で理解できなかった内容をある程度把握しやすくなっています。
この辺りは嬉しい処置ですね。
本書の本領は巻末にあると言ってもいい
本書は、後半にいくにつれその本領を発揮すると言ってもいいような本です。全5章からなる本書の第5章では、ビットコイン・ブロックチェーンの技術や理念を体現した具体的な国内外の動向が紹介されています。
発行日が2017年6月。まだビットコインの価格急上昇が起きていないタイミングですが、この章で紹介されている最新の動きはかなり勉強になります。
特に、メガバンクで進むMUFGコインやみずほマネーなどの仮想通貨戦略の他、地方銀行でも独自の経済圏を形成するための仮想通貨の方針が議論されているのは、なかなか新鮮でした。
そして、数々の事例を紹介した後、巻末には「Fintech関連企業リスト」と称して、
- ビットコイン取引所
- ウォレットサービス
- ビットコイン寄付サイト
- ブロックチェーン研究開発
- ブロックチェーン創業支援
- ブロックチェーン活用
- 仮想通貨開発
- コンソーシアム
このようなカテゴライズでまとめられた企業の一覧が紹介されています。
国内が中心ですが、国外の老舗企業も多数紹介されているので、これらをチェックするだけでも本書を買った価値を感じる気がします。
そして巻末には索引が。それぞれの語句に該当するページは載っていないので索引機能としてはそれほど高くありませんが、kindleであれば問題なく検索で1つ1つの語句をチェック可能です。
入門書としても、辞書としても使いやすさがあります。最初の1冊としては、十分な情報量ではないでしょうか。
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